今週の重要指標と騰落率についてまとめました。
スポット購入の参考になれば幸いです。
チャートはすべてTradingviewを使用しています。
騰落率は週足で見てます
※コメントは個人の見解ですのでご注意ください
各国政策金利まとめ
主要各国政策金利
現在の主要政策金利をまとめます。
※数値は、前回、予想、結果の順
7月 米FOMC政策金利 5.25% 5.5% 5.5% (次回9月19~20日)
7月 ECB政策金利 4.0% 4.25% 4.25% (次回9月14日)
7月 日銀政策金利 -0.1% -0.1% -0.1% (次回9月21~22日)
8月 英中銀政策金利 5.0% 5.25% 5.25% (次回9月21日)
8月 豪中銀政策金利 4.1% 4.1% 4.1% (次回9月5日)
8月 NZ中銀政策金利 5.5% 5.5% 5.5% (次回10月4日)
7月 カナダ政策金利 4.75% 5.0% 5.0% (次回9月6日)
6月(第二四半期) スイス政策金利 1.5% 1.75% 1.75% (次回9月21日)
NZ準備銀行は、政策金利を5.5%に据え置きました。
利下げ開始予想は2025年上期に先延ばししました。
中国人民銀行は15日に予想外の利下げをしました。
2.65%を2.5%に引き下げです。
0.15ポイントの利下げは20年以来の大きさということです。(Bloomberg)
人民元は利下げの発表を受けて下落。
FOMC6月のドットチャートと利上げ見通し
ドットチャート(政策金利見通し)は、3、6、9、12月に米連邦準備理事会(FRB)が公表します。
6月に公表されたドットチャートでは、年末までに5.6%に上昇すると予想されています。
今月は8月24日~26日に経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」があるので注目です。
FedWatchでは、次回FOMCで利上げなしが88.5%(先週は90%)、0.25ポイントの利上げが11.5%(先週は10%)になっています。
利上げなしが若干減りました。
今週の重要指標とイベント
米小売売上高
※数値は、前回、予想、結果の順
7月 小売売上高[前月比] 0.2% 0.4% 0.7%
7月 コア小売売上高[前月比] 0.2% 0.5% 1.0%
- 小売売上高は前回・市場予想を上回る0.7%
- コア小売売上高も前回・市場予想を上回る1.0%
7月の小売売上高は、市場予想を上回る伸びでした。
ガソリン価格、食品・飲食店が上昇しました。
アメリカの消費は堅調です。
今週の主要株価指数の騰落率
日本の株式指数
今週は3指数とも大陰線。
日経225は、上昇チャネルの上限まで戻ってきました。(↑チャート)
リターンムーブあるか?面白いチャートになってきました。
リターンムーブとは、チャネルや抵抗線をブレイクした後、またトレンドラインに戻ろうとする現象。
結局この後レジサポ転換してしまうことが多いため、最後のあがきともいえる。
リターンムーブ後の動きは下記のように転換点となることがある。
アメリカの株価指数
【SPX】S&P500指数: -2.11%
【NDX】ナスダック100指数: -2.22%
米国株も陰線。3週連続で調整してますが、まだ上昇チャネル内の動きです。
格付け会社フィッチは15日、米銀行業界の経営環境に関する格付けが現在の「AAマイナス」から「Aプラス」に引き下げられれば、JPモルガン・チェースを含む70超の米銀行の格付けの見直しを余儀なくされると警告しました。(Reuters)
このフィッチの警告で、銀行株が下落しました。
先進国の株価指数
【DAX】ドイツDAX指数: -1.63%
【PX1】フランスCAC40指数: -2.40%
★【TOK】iシェアーズMSCIコクサイETF: -2.34%
欧州も3指数とも陰線。イギリスが結構下がりましたね。
今週はイギリスの指標が多く発表されましたが、
失業率・賃金は上昇、前年比CPI上昇、生産者物価指数下振れ、小売売上高下振れなど、よくない結果が多かったです。
新興国の株価指数
【TAIEX】台湾加権指数指数: -1.32%
【SENSEX】インドSENSEX: -0.57%
★【VWO】バンガード・FTSE・エマージング・マーケッツETF: -2.47%
新興国もすべて陰線。
中国は下落率が6%近くにまで達しました。
中国は鉱工業生産指数も小売売上高も下振れ。
17日に不動産大手の「恒大グループ」は、アメリカの裁判所に連邦破産法15条の適用を申請しました。
また格付け会社のフィッチが、中国の「A+」を見直す可能性があるとしています。
中国あわただしくなってきました。
堅調だった台湾も上昇チャネルの下限を下抜けしました。(↑チャート)
為替
米ドル/円
ドル円は上髭の長い短陽線でした。一時146.560円まで上昇したものの、週の後半はリスクオフになり0.433円の上昇にとどまりました。
一応前回高値の145.071円を実体で上抜けしてひけました。
8月17日には、急激な元安阻止のために、中国が国有銀行に為替介入の強化指示しました。
16日まではドルが堅調でしたが、17日からは中国の材料でかなり売られることになりました。
ボラティリティの高い1週間でしたが、上昇トレンドは維持しています。
主要通貨インデックス
ドルインデックスは5週連続陽線。
ユーロインデックスと円指数は5週連続下落。
円指数は前回安値を下抜け。
その他指数の動向
VIX指数など
VIX(恐怖指数)は17.29。先週より上昇しました。
需給のゆがみを見るSKEW(スキュー)指数は134.77。
CNNの「Fear & Greed index」は45。なんと先週の66からぎりぎりNEUTRALまで下落しました。
Fear & Greed indexは投資家心理が弱気(0)~強気(100)で表されます。
株式市場は弱気の一歩手前!
国債券利回り
金利は引き続き上昇傾向に。
3カ月物利回り>2年債利回り>5年債利回り>30年債利回り>10年債利回り
世界的に金利が上昇してます。
コモディティ(商品)
WTI原油は7週連続陽線でしたが、今週は陰線。100EMAの上にいます。
4月の高値は実体ではまだ上抜けしてません。
天然ガス先物は下落トレンドですが、4月に底打ちして上昇傾向。
ゴールドは上昇トレンドでしたが、5月1日の週を天井に下落中。3週連続陰線。
景気の先行指標の銅は年始を天井に下落中。はっきりしたトレンドはなし。
プラチナは4月を天井に下落中です。
バルチック海運指数は2021年10月を天井に下落トレンドです。
CRB指数(国際商品先物指数)はなだらかな下落トレンドでしたが、3月を底に100EMAを支持線にゆるやかに上昇しています。
コモディティはまちまち
仮想通貨
今週ビットコインは大きく動きました。
6月19日の週に大陽線になってから、なだらかに下落していましたが、今週は大陰線になり、現在は200EMAに支えられています。
18日にイーロン・マスク氏のスペースX社が、ビットコインを全額売却したとの報道がウォール・ストリート・ジャーナルから出ました。
中国の広大集団問題とも重なり、リスク回避傾向となっています。
まとめ|口先介入はレベル3
8月15日、口先介入ありましたね。しかし反応は限定的でした。
この水準ではまだ実弾介入はないと判断されてそうです。
- 「過度な変動は望ましくない」→レベル3
- 「行き過ぎた動きに対しては適切な対応を取りたい」→レベル3
- 「何か絶対的な水準があって、それを超えたから、防衛するためにやるということではなく、ボラティリティーの問題」
- 「投機筋の動きがあれば、企業の将来的な経営計画や家計にも影響するため、しかるべき措置を取る」→レベル4の予告
「投機筋の動きがあれば」=今はまだないということなので、結局「レベル3」ですね。
しかし為替介入せずとも、中国の問題でリスクオフの円高に振れるかもしれません。
恒大集団の破綻もそうですが、売り上げトップの不動産会社、碧桂園(カントリーガーデン)のデフォルト危機もあります。
碧桂園は19日にはハンセン指数から除外されました。(Bloomberg)
今後振り返れば、今週が金融市場のターニングポイントとなるのか?
興味深い一週間となりました。
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