米国債の逆イールドが話題になっています。
どんなものなのか、なぜ話題になっているのか、実際のチャートを交えて見ていきます。
イールドカーブとは
まず、イールドカーブとは何なのかは下記の記事をご覧ください。
通常期間が長い国債の方が金利が高いのが普通ですが、短期債が長期債より金利が上回るのが逆イールドです。
現在の米国債利回り
上記は2020年5月からの4つの米国債利回りのチャートを表示させたものです。
米国債2年物利回り(赤色)、米国債5年物利回り(オレンジ色)、米国債10年物利回り(青色)、米国債30年物利回り(緑色)を表示させました。(Tradingviewより、チャートは4月10日時点)
2021年の8、9月頃から全体的に利回りが上がり始め、現在2年、5年、10年、30年の差が急速に縮まっています。
3月29日には最も注目される2年債利回りと10年債利回りが逆転しました。
利回りが高い順に、
30年債利回り>10年債利回り>5年債利回り>2年債利回り
と並ぶのが順イールドですが、
2022年4月10日現在は
5年債利回り>30年債利回り>10年債利回り>2年債利回り
となっており、5年債が最も利回りが高くなっており、部分的に逆イールドが発生していました。
逆イールドは景気後退のサイン
何故注目されているかというと、逆イールドは景気後退(リセッション)のサインになるからです。
上のチャートで○を付けているのは、逆イールドが起こっている局面です。(チャートはTradingviewより)
景気後退局面は、灰色の背景を入れました。
過去逆イールドになってから、2年前後で景気後退になっていることが分かります。
逆イールドと株価(S&P500)
景気後退局面で株価はどうなるのでしょうか?
上記は先ほどの米国債金利のチャートに、S&P500のチャート(左軸、紫色)を表示させたものです。
景気後退局面では、株価は右肩下がりになっています。
しかし景気後退が終わった後、右肩上がりに転じています。
右肩下がりというか、いい押し目に見えるわ
まとめ|景気後退したらどうするか考えていますか?
逆イールドが起こった後、景気後退になる可能性は過去データからも高いです。
過去データから考えると、今から2年後、2024年に景気後退局面が訪れる可能性がありますし、市場も景気後退は2024年と見る人が多いようです。
景気は循環するものなので、過度に恐れるものではないと思いますが、そうなる前にどうするか、そうなったらどうするかを考えておくのは重要だと思います。
何故なら投資における最大の敵は自分だからです。
想定外のことが起こった時、自分の恐怖心、懐疑心、欲、楽観、悲観が投資判断を狂わせます。
そうならないために心の準備はしておいて損はありません。
個人的には景気後退局面は、「仕込み時期でしかない」と思っているので、定期的な積立投資に加え、スポット購入するための資金は確保しておきたいと思っています。
また、暴落したら高配当ETFを買おうかなとも考えています。
そのための選別と買いを入れるルールをはっきりしておかないとなぁ、と思っています。
積立時期における景気後退局面は全く怖くありません