今年の目標はスポット購入のルール作成です!
さっそくS&P500のルールを作成します
お断り:チャートから手作業でエクセルに転記して、関数など使っているので、ミスがある可能性もあります。
データに間違いがあったらごめんなさい。違っていても責任はもてません(笑)
- はじめに|検証の目的
- S&P500年足チャート
- S&P500の-4%以下の騰落率の回数
- S&P500で-4%以下の騰落率になる回数の年平均
- S&P500で騰落率別の平均買付額の比較
- S&P500で週足騰落率ルールを適用した場合の成績(★1/19追記)
- S&P500のチャートで確認
- まとめ|S&P500の買い増しルール
はじめに|検証の目的
騰落率○%以下で投資信託のスポット購入をする、というルールを作りたかったのですが、騰落率を-4%以下にするか-5%以下にするのか、そもそも週足でいいのかという疑問がありました。
そこで1998年以降、-4%以下の騰落率をつけた回数を、-4%~-5%、-5%~-10%、-10%以下の3つに分けて、週足と月足それぞれで調べてみました。
S&P500年足チャート
まずは1998年以降のS&P500の年足チャートをご覧ください。
上記年足チャートで陰線や長い下髭をつけている年にしっかり買えているのか?という観点で以降のデータをご覧ください。
ところどころ○○ショックで陰線が出てるけど、全体的にきれいな右肩上がりです
さすがS&P500!
S&P500の-4%以下の騰落率の回数
まず-4%以下騰落率が年に何回起こったかを調べました。
ティッカーコード「SPX」のチャートを使って検証しました。
週足
週足で-4%以下の騰落率が起こったのは、多い順に2009年の8回、2008年の7回、2001年の6回です。
リーマンショックに最も多かったです。
騰落率は、-4%~-5%が多いです。
1998年以降の-4%以下の騰落率を付けた回数は61回でしたが、そのうち半分の32回が-4%~-5%の騰落率でした。
月足
一方月足で-4%以下の騰落率が起こったのは、回数が多い順に2008年の5回、2002年の5回、2001年の4回です。
月足ではリーマンショックとITバブル崩壊時期により多いです。
-5%~-10%が多く、-4%~-5%は3回しかありませんでした。
1998年以降の-4%以下の騰落率を付けた回数は35回でしたが、そのうち27回が-5%~-10%の騰落率でした。
週足では-4%~-5%の騰落率が多く、月足では-5%~-10%の騰落率が多いね
S&P500で-4%以下の騰落率になる回数の年平均
1998年以降のデータから、-4%以下の騰落率になる回数が年に何回あるか、平均してみました。
週足
- -4%以下の騰落率は、ここ24年で61回、1年あたり2.5回ありました。
- -5%以下の騰落率は、ここ24年で29回、1年あたり1.2回ありました。
- -10%以下の騰落率は、ここ24年で5回、1年あたり0.2回ありました。
週足で-4%以下だと買い増しチャンスが年に2.5回ですが、-5%以下だと年に1.2回に減ります。
月足
- -4%以下の騰落率は、ここ24年で35回、1年あたり1.5回ありました。
- -5%以下の騰落率は、ここ24年で32回、1年あたり1.3回ありました。
- -10%以下の騰落率は、ここ24年で5回、1年あたり0.2回ありました。
月足-4%以下だと買い増しチャンスが年に1.5回ですが、-5%以下だと年に1.3回です。
そもそも-4%~-5%が非常に少なかったです。
-10%以下は週足でも月足でもレアだね
S&P500で騰落率別の平均買付額の比較
-4%以下、-5%以下、-10%以下で買うルールにしている場合、平均買付額がどうなったかをグラフにしました。
一番平均買付額が下がったのは、月足-10%ルールの1,212ドルです。
-10%以下になったのは、2009年より以前の4回と、2020年の1回なので、
右肩上がりのS&P500チャートの低迷期により多く買えているので当然と言えます。
次に買付額が低かったのは、週足-4%ルールの1,384ドルです。
週足-4%ルールが一番買付回数が上がりますが、週足ルールの中で一番買付額が低かったです。
週足だと-5%以下を待っていると、いいタイミングで買えないということがあるのが原因だと思います。
騰落率は前回の終値からの相対的なものなので、必ずしも騰落率が低いときほど安く買えるとは限らないです。
-3%が3回続くようなジリ下げだと-4%ルールでは買うことができないね
そういう相場では月足の-10%以下の騰落率を見ているとうまく買えそう
S&P500で週足騰落率ルールを適用した場合の成績(★1/19追記)
下落したときの買い増し金額を1000ドルとし、評価額は2021年の終値4766.1ドルの場合、各ルールで評価損益がどうなったかを調べたのが下記の表です。
※平時の定額買付は含まず、スポット購入のみの成績
※S&P500指数を直接買えると仮定し、単位はドルとします。
※信託報酬などは考慮してません。参考程度でご覧ください。
買付回数 | 総投資額 | 口数 | 平均買付額 | 評価金額 | 利益 | 評価損益率(%) | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
-4%ルール | 61 | 61,000 | 51.64 | 1,384 | 246,121 | 185,121 | 303.48 |
-5%ルール | 29 | 29,000 | 23.81 | 1,495 | 113,472 | 84,472 | 291.28 |
-10%ルール | 5 | 5,000 | 3.66 | 1,694 | 17,464 | 12,464 | 249.27 |
平均買付額の順位同様に、週足で-4%以下で買い増しルールの成績が最も良いです。
S&P500のチャートで確認
実際にどんなところで買えているのかチャートで確認してみます。
上の段が週足、下の段が月足のラインチャートです。
背景色は下記の設定で色を付けています。
「騰落率が-4%~-5%」→黄色
「騰落率が-5%~-10%」→薄紫色
「騰落率が-10%以下」→赤色
チャートで見ると、どっちもいい感じの箇所で買えてるように見えますね。
まとめ|S&P500の買い増しルール
週足-4%ルール
週足では、-5%以下にすると回数が減ってしまうので、-4%以下で良さそうです。
月足だと瞬間的な暴落を捉えることができません。
月足は年毎の回数のグラフを見ても、メリハリがありませんね。
コロナ禍のようなあっという間に戻る相場では、月足では対応できません。
週足の方が買い増しチャンスが多いので、しっかり購入できると思います。
よって週足の方が個人的にはいいかなぁと思いました。
1回にまとめて突っ込むより、週足で少額ずつ、急落を逃さず買い下がっていくほうが良さそうです。
タイミング:「週足で騰落率が-4%以下のとき」
想定購入回数:1年あたり2.5回
月足-10%ルール
今のところ基本週足-4%ルールでいこうと思っていますが、月足の-10%も見逃せません。
月足で-4%や-5%程度であれば、下降トレンドの相場では、毎月買わないといけないような場合があります。
そのようなジリ下げ相場で毎月買っていると、あまりいいパフォーマンスになりません。
しかし長い足ほど信頼感があるのは間違いないですから、月足で-10%以下の下落というの個人的に逃したくないと思っています。
タイミング:「月足で騰落率が-10%以下のとき」
想定購入回数:1年あたり0.2回
次回は騰落率に、テクニカル指標を加えて検証してみます
更に精度が上がるかもしれない?